時間を制すれば無駄はほんとうに減る
前回は1.についてお話しをした。今回は2から4について。
- 人は時間の邪魔をするものである
- 自ら助くる者を助く
- 上には上の理屈あり
- 磨穿鉄硯(ませんてっけん)
お客さんからの連絡は携帯のみではない
携帯直電ばかりが顧客からの連絡ではない。会社にかかってくる場合もある。
携帯には出ずに社内で転送されてきたら、これは気まずい。「事務所に居たか」と、相手は思う。
では、どうやって会社へ掛かってくる電話を回避したらよいのか?
2.自ら助くる者を助く
社内の関係各位に電話のとりつぎはしないように周知徹底しよう。一斉配信でメールを送るのもいい。
また、電話が最初にかかる部署があるなら、「〇〇時までは取り次ぎをしないでください」とお願いしておけばいい。自らが周囲に協力をおねがいして、自分に助け船がでるようにしておく。
これで、お客さんの電話から解放され、今、やるべきことに集中できる。
さて、次も、下手なやり方は誤解を招きかねない相手。それは上司である。
3.上には上の理屈あり
上司は上司としての仕事がある。その時々に必要な情報を求めるのはよくあることである。職責上、ある種これはやむを得ない面がある。
あまりに頻繁に声をかける上司なら、あなたの集中時間はおおいに邪魔される。
上司の立場と理由は考えるべきだ。しかし一方で、集中は切らしたくない。
さて、どうしたらいいだろうか?
以下の方法を試して頂きたい。
- 上司に聞かれる前に報告を行う(これ、やらない人が実は非常に多い)
- 報告した上で何か他に無いか確認し、あれば説明する
- 履行した上で、例えば、「午後3時まではご報告したA社の件で資料作成に1点集中します」と伝える
ポイントは、報告をするときに、集中する仕事/作業についてしっかりつたえること。重要度を理解すれば、あなたの集中時間はおおいに尊重されるだろう。
報告もコミュニケーションの一環である。上司は仕事の重要度をよく理解している。だから上司なのである。
4.磨穿鉄硯(ませんてっけん)
磨穿鉄硯とはたゆまない努力を学問に重ねていくことだが、仕事も同じであることはお分かりの通りだ。
前を向いて一生懸命に進もうとする姿勢が良い結果をもたらす。なぜなら、顧客にコミットしているからだ。
時間内に集中して仕事を完成したいなら、部屋にこもってしまうのもいい。会議室を占有してしまうのだ。許す風土のある会社なら、是非とも実行いただきたい。
また、企業には是非、会議室にこもって仕事をすることを許可いただきたい。
部屋にこもって、集中しきって作成した資料・見積もりなどなどが、10億円を超える受注に結びついたことがある。
お察しのとおり、資料だけで受注はできない。しかし、高い精度の資料が顧客にアピールしたのも事実なのである。
自分のリズム感で集中すれば、前に進んでいる実感も持ちやすい。
心に余裕が生まれる。
次の段取り、顧客の要求にたいする回答など、考えをめぐらすことも可能となる。
また、休憩も自らの意思で挟むから、テンポがみだれない。だから、休憩後は集中しやすい。4つの方法を実践していただき、時々にあったものを選定していただければ幸いである。
次回は3つめのメンタルスキルとして、執着力についてお伝えしたい。