こんにちは。
行動変革プロデューサーの西谷です。
今回のテーマは顧客とのもめごと。
いわゆるトラブルに関して。
お客さんともめごとになったら、
あるいはなりそうなら、
歴史を紐解きましょう!!
歴史とは、トラブルに至る歴史です。
具体的には何の話でしょうか?
仕事の数だけ存在するトラブル
納期に製品が間に合わずに、顧客の
製造ラインをとめてしまった。
ドラッグストアへ間違った製品を
納めてしまい、結果、損失を与えた。
製品の検査のために顧客が購入した
検査機の調子がわるくなってしまい、
技術者が急遽、現場に飛んだけど
直せない。それでクレームとなった。
これらは例ですが、仕事の数だけ、
仕事の種類だけ、色々なトラブルが
発生します。
しっかり対応をしたうえで顧客に
謝罪して許してもらえるならば、
大変ありがたいことです。
金銭のかかわるクレームになったら
えらいことですから。
でも、実際はビジネストラブル、
いわゆる、お金を請求される場合も
あります。
そんなとき、どのように話を進めるか?
ここは大切なポイントです。なぜなら、
どんなにいい交渉手法を知っていようが、
最初に大切なことができなければ、
まず、うまく話し合いは進みません。
行動をここで変革する必要があります。
では、何をするべきでしょうか?
どんな対策もすべて〇〇から始まる
ビジネストラブルになってしまい、
顧客からかかった費用請求をされることは、
避けたくても避けられない場合があります。
気持ちの面でもへこみがちな費用請求ですが、
しっかり対処することでずいぶんと気持ちも
違ってきます。
費用を一銭も支払わずにすむことはなかなか
考え辛いですが、減額していただけることは
十分あります。
相手がなぜ費用請求に踏み切ったのか?
ここを正しく理解する必要があります。
理由の中に、相手が何を本当に求めているのか?
が、存在するのです。
本質的な求めがわかったうえで対応することで、
場合によっては費用の減額もあります。
相手の求めを正しく知るには、費用請求された、
という今を知っているだけでは無理です。
今の状態はトラブル発生から現在にいたる過去に
よって作られているのです。
よって、トラブルの歴史を紐解き、正しく事実
関係を認識する必要があるのです。
歴史を時系列にまとめ、なぜ、費用請求まで
トラブルが至ったのか?ここの理解無くして、
相手の感情、ロジックなどはわかりません。
歴史を知ることは、相手のあなたがおこすべき
アクションが何なのかを知ることに繋がります。
費用請求されたときに、とるべき行動とは?
1.まず、相手の立場に立って傾聴する
お金の請求に至る歴史をせっかく紐解こうとしても、
そのワンステップ前の行動がまずいと意味がありません。
時系列で問題を見る前に、やるべきことがあります。
それは、色々しゃべらずに傾聴しきること。
そして、持ち帰ること。
当たり前だという人もいるでしょう。ところが、
その実、色々としゃべってしまう人が多いのです。
いきなり費用負担の話をされて平常心でいられる人は
少ないものです。
トラブルをなんとか収めようとしていたら、あるいは、
なんとか解決したと思ったら費用を請求されるのです。
何かミスをしたのか?嫌われたのではないか?など、
感情面もふくめて気になってしまうが普通です。
上司になんと報告をしようか...
怒られるかなあ...
色々と気になって当然なのです。だから、ついつい、
言い訳をふくめながら、あなたが質問したいことを
色々と言ってしまうのです。
「いったい、なぜですか?何がいけないのですか?」
といった具合に。
一方、相手は自社の立ち位置を話したいわけです。
しかし、あなたは話を聞いているようで聞いていません。
なぜなら、あなたの頭は疑問でいっぱいだからです。
2.なぜ請求されたのか?相手の立場に立つ
トラブル発生時から現在に至るストーリー(歴史)を
書き出します。関わるメンバーがいるなら、全員で
集まり、一気に書き出すことです。
なお、歴史を見ていくうえで大切なことがあります。
それは、顧客から傾聴した内容を十分踏まえたうえで
1つ1つの事柄をチェックしながら時系列に並べる、
ということです。
いつ、どこで、だれが、何を...といったことを
書き出すのです。そして歴史上のことから全体像を
まず、把握します。
3.顧客とあなた(自社)の中間点を考える
相手の話を聞いたからこそ、顧客の求めがよく
理解できます。そのうえで過去から現在をみます。
すると、なぜ、費用請求に踏み切ろうとしたのかが、
理解できるようになるわけです。
相手の気持ちに立つ。どうしたらうまくいくのか?
相手のニーズを満たして譲歩を得るにはどうするか?
どこが重要なポイントなんだろう...?
これらのことも、相手から学ぶ(傾聴する)から、
わかります。
あなたが顧客なら、どこは譲れませんか?
理想的な再終着点は50:50で費用を持つこと
だとすると、自社でも費用はかぶりますね。
しかし、100よりはいい。
また、お互いがちゃんと合意をして支払うのです。
もっと言えば、相手もあなたの立ち位置を理解した
うえでの支払いです。
前よりも関係性が強固になる可能性が一気に
高くなります。
4.あなたは顧客先の人です
顧客先に勤務しているつもりで話をすることが大切です。
相手の為に何ができるかを考えるとは、相手の立場に
立つ、ということ。相手がA部署の主任なら、その主任に
なって考えるのです。
これを実践すると、こちらの要求を通したい時にも
言い方が変わってきます。
「この費用はさすがにちょっと難しいです」ではなく、
「なんとか善処したいと思います。どこまで御社の
お気持ちに寄り添えるか、検討します」
といったほうが、相手も気持ちよく聞いてくれます。
相手も人間です。考えてくれているんだな、と感じて
もらうことは、先々の話し合いをスムーズに進める
上で、とても大切です。
5.顧客の厳しい声は純金製のお宝だ
サービスに文句があるのです。
全部素直に聞き取りましょう。
そして、製品やサービスの改善に大いに役立てる。
顧客の声を反映した製品やサービスに改善すると、
将来的な売上・利益はもっと高くなります!!
6.顧客の言葉は簡単に否定するな
言葉は丁寧でも、
「いやー、しかし、あの時には御社も...」
とかいう人。あなたの会社にも問題あるでしょ、
と言いたいわけです。
結果、顧客の感情を害して、そして平行線の
話へと進みます。
お互いに時間は使うし、その割には進まないし。
時間の無駄ですね、両サイドともに。
お客さんの言い分には理解を示すこと。
共感すること。そして基本としては同意する。
そうすれば、下手に揉めません。
こちらがしっかり聞いているのです。
お客さんもだんだん論理的に話をするように
なっていきます。
そのうち、ここまで請求はしたくないんだよ、
ほんとは、といった本音を、ぽろっと言って
くれたりします。
相手と感情の軋轢を作ってしまうと、
こちらのヒントになることは一切言っては
くれないのです。
相手の本音を知ればどうすべきかわかります。
7.顧客の問題解決力を大切にしよう
つまり、顧客からのクレーム費用請求という
問題に対し、顧客から問題解決策を提示して
もらうのです。
普通は、満額支払えという話にはなりません。
もし、100%の支払いになるようなら、
顧客の責がゼロか、あなたの勤め先とは今後
一切の取引を今後考えていないかの、どちらか。
そう考えて間違いないでしょう。
相手も人間です。情もあります。
ここまで述べた1~6まで色々と話もしています。
自社の責ももちろん考えています。
それでも多めに請求されたりはあります。
顧客から提示された金額、その理由を顧客の
立場にたってよく考える。
関係者で意見を出し合い、しっかり議論をする。
そして、代案を提示していくのです。
顧客先の社員のように考え、相手のニーズを
傾聴し、費用請求の理由をできるだけ詳しく知り、
相手の考えは否定しないこと。
相手も人間であることは忘れずに。
そんなことは当たり前だ、という前に、
もう一度、ぜひ、考えてみてください。
「自社の立場を説明したくてうずうずしてないか」と。
現実のクレームの現場では、この手の人が、
本当に多いのです。
問題が発生したら、まず相手の立場になって傾聴する。
問題発生時は、ここからはじめてみてください。
決して、自社の立ち位置を優先して考えない。
おかしな方向にはいかないはずですよ。
外資系の駐在員によく見られるのが、自社の理論を
かざして、顧客意見を圧倒しようとする姿勢。
これは、まったく逆効果です。
それから、よくあるのが、顧客の厳しい言葉に苛立ち、
相手の陰口をたたくというもの。
これほど非生産的なことはないので、やめましょう。
立場変われば、です。相手の立場になったら、
あなたも同じことをいう可能性があるのです。
相手の意見を傾聴し、相手の立場に立って思考する。
そして、どうすればお互いにとって前向きな解決策
となるのかを考えていく。
ご一読ありがとうございます。
内容が少しでも足しになったらうれしいです。
どなたかこの記事がプラスになりそうな方が
いらしたら、ぜひ、読んでいただいてください。