そよご(冬青)という樹木をご存じだろうか。
そよごは、年に3~4センチしか伸びない木である。幹はそう太くなく、葉っぱは大きくも小さくもなく、取り立てて特徴のない事が特徴の様な木である。
成長が遅い為、20年経っても2メートルほどの高さにしかならない。たいした特徴のそよごなのだが、マイナス10度以下となる高原の厳しい冬に力を発揮する。
落葉樹のはっぱがきれいに落ち、あたり一面がグレーにそまる高原の森のなかで、そよごはきれいな濃いグリーンの葉を見せてキラリと輝くのだ。
育つのが遅く時間がかかり、たいした特徴もない木と考えてもいいのがそよごだ。しかし、冬場の高原でのありがたさを知る者からすれば、『ただの特徴のない木』などではない。
グレー色に染まる寒冷地の冬に彩を添える濃いグリーンは、正に一服の清涼感だ。そして、あなたの仕事も同様なのだ。
周囲の人達に、あなたのいいところを認識してもらわないと、キラリと光を放つ瞬間はやってこない。自分の良さを上司や同僚に知ってもらえないのである。
あなたの能力を周囲が認識していないから光を放つことが出来ない。それでは、どうやって自分のいいところを周囲に理解させるのか?
もし、まだ光を放つほどでないならば、自分の能力を高めてゆく必要性がある。自分の良さを知ってもらうには、仕事の心構えが必要だ。相手にあなたの価値を刷り込むのである。
インプリントとはいっても、ゴマをすったり、上手く立ち回ったり、社内政治に手をそめることではない。そんなことをしても、仕事力も人間力も、一切の成長はないのだから。
正しく心構えを理解し、常に頭において実践すれば、仕事の質は格段に上がる。高まった能力は仕事にスピードと安定感をあたえてくれる。
では、心構えとはなにか?
実は誰でもができることなのに、多くの人がやっていないことがある。1つ、1つを次回から説明させていただきたい。